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膀胱炎

公開日 更新日

膀胱炎とは?

膀胱炎とは、尿をためる膀胱の粘膜に炎症が起こる病気です。

多くは大腸菌などの腸内細菌が尿道から膀胱へ入り込んで増殖することで発症し、なかでも細菌感染によって急に症状が現れる「急性膀胱炎(急性単純性膀胱炎)」がもっとも一般的です。

決して珍しい病気ではなく、女性ではおよそ2人に1人が生涯に一度は経験するといわれています。

排尿時の不快な症状が続く場合は、膀胱炎の可能性が考えられます。

膀胱炎の原因

膀胱炎の主な原因は、大腸菌をはじめとする腸内細菌の感染です。

肛門周辺や腸内にいる細菌が尿道から膀胱へと入り込み、そこで増殖することで炎症を引き起こします。

女性に膀胱炎が多いのは、尿道の長さが男性の16〜20cmに対して4〜5cm程度と短く、外尿道口のすぐ近くに腟や肛門があるため、排便時や性交渉の際に細菌が侵入しやすい構造になっているためです。

※個人差があります

このほか、

  • 排尿を我慢する習慣
  • 水分摂取不足
  • 冷え
  • 睡眠不足やストレスによる免疫力の低下
  • 月経
  • 妊娠
  • 便秘

なども膀胱炎の発症のきっかけになるとされています。

膀胱炎の症状

膀胱炎の代表的な症状には、以下があります。

  • 排尿痛:排尿時にツーンとしみるような痛みを感じる
  • 頻尿:トイレが近くなる
  • 残尿感:排尿後もすっきりしない
  • 尿混濁:白血球や炎症による分泌物が混ざることで尿が白っぽく濁って見える
  • 血尿:尿に血が混じる

また、排尿の終わりにかけて痛みが強くなる、30分〜1時間おきにトイレへ行きたくなるなど、症状の出方には個人差があります。

発熱や背中の痛み、強い倦怠感などを伴う場合は、腎盂腎炎など別の病気が進行している可能性もあるため注意が必要です。

膀胱炎の種類

膀胱炎には、細菌感染によって起こる一般的なタイプのほか、さまざまな種類があります。代表的なものは次のとおりです。

  • 慢性膀胱炎
  • 急性膀胱炎
  • 間質性膀胱炎

そのほか、尿に血が混じる「出血性膀胱炎」や、放射線治療の影響で起こる「放射線膀胱炎」、膀胱粘膜に袋状の病変ができる「嚢胞性膀胱炎」、真菌の一種が原因となる「真菌性膀胱炎」などもあります。

ここでは代表的な3つの種類を紹介します。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎は、急性膀胱炎のような強い痛みは目立たないものの、頻尿や残尿感といった症状が長引くタイプです。

中高年の女性に多いとされ、背景に尿管結石や膠原病など、別の病気が隠れているケースもあります。

また、尿の通り道に異常がある方や、体の抵抗力が落ちている方に起こる「複雑性膀胱炎」として、繰り返し発症することもあります。

急性膀胱炎

急性膀胱炎は、膀胱炎のなかでもっとも多くみられるタイプで、細菌感染によって排尿痛・頻尿・尿の濁りといった症状が急に現れます。

特に健康な女性に多く、尿意を我慢する習慣や体の冷えなどがきっかけとなることもあります。

適切に抗菌薬による治療を受ければ、数日程度で症状が落ち着いていくことが多いとされています。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、細菌感染がないにもかかわらず膀胱に炎症が起こるタイプです。

根本的な原因ははっきりしていませんが、何らかの理由で膀胱の粘膜が壊れ、尿がしみ込むことで炎症が生じると考えられています。

尿がたまると膀胱のあたりが痛み、排尿すると楽になるのが特徴で、粘膜の柔軟性が失われることで、多くの尿をためられなくなることもあります。

なかでも重症の「ハンナ型間質性膀胱炎」は、国の指定難病となっています。

膀胱炎の関連疾患「腎盂腎炎」とは?

腎盂腎炎(じんうじんえん)は、膀胱炎の細菌が腎盂(腎臓の尿の通り道)まで達し、炎症を起こした状態です。

膀胱炎が悪化して起こることが多く、発熱や寒気、強い倦怠感、背中や腰の痛み、吐き気といった全身症状を伴うのが特徴です。

放置すると重症化し、命に関わることもあるため、こうした症状がある場合は早めに内科を受診しましょう。

膀胱炎の治し方は?受診の目安

排尿時の痛みや頻尿などの症状に気づいたら、早めの受診を検討しましょう。

受診までの間は、水分を多めに摂って尿量を増やし、細菌を体外に出しやすくすることが大切です。トイレを我慢せず、こまめに排尿することも心がけましょう。

症状がごく軽い場合は、市販の医薬品で経過をみるという選択肢もありますが、症状が改善しない、悪化する、発熱や背中の痛みを伴うといった場合は、自己判断せず速やかに医療機関を受診してください。

膀胱炎は何日で治る?自然に治る?

一般的に多いとされる急性膀胱炎の治療では、抗菌薬の服用を始めてから数日以内で症状が軽くなる傾向にあります。

ただし、治療期間は通常5日程度で、症状が落ち着いても自己判断で服薬をやめてしまうと、再発や薬剤耐性の原因になることがあります。医師の指示どおり、最後まで飲みきることが大切です。

膀胱炎のことでお悩みなら当院へご相談ください

「排尿時に痛みがある」「何度もトイレに行きたくなる」など、膀胱炎が疑われる症状があるときは、我慢せずご相談ください。

東京都大田区山王エリアの「Kクリニック山王」の婦人科外来では、細菌感染の有無を確認したうえで、症状に応じた治療をご提案しています。

市販薬で様子を見て症状が改善しない場合や、繰り返し膀胱炎を起こす場合も、お早めにご来院ください。

監修医師情報

吉井 由里子のイメージ
月経の悩み、婦人科の症状・疾患

吉井 由里子

(婦人科)

杏林大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部産婦人科学教室に入局。
豊富な診療経験を活かし、女性特有のさまざまな悩みに寄り添う婦人科診療を行っています。
認定医・資格:日本産科婦人科学会 産婦人科専門医

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